な!ナガオカ

長岡の子どもと一緒に 育つ場所

子育て長岡
子育て長岡
2016年 7月 20日 | な!ナガオカ スタッフ
長岡造形大学教授  山下秀之さん
子育ての駅千秋「てくてく」園長 西山知美さん
写真左から、初代園長の渋谷さん。三代目園長の西山さん。設計を手がけた山下教授。

写真左から、初代園長の渋谷さん。三代目園長の西山さん。設計を手がけた山下教授。

 

年間17万人が訪れる子育て支援施設。

長岡駅から車で約10分、市街地を抜けると信濃川の豊かな自然が広がります。河川敷に沿って老人ホーム、病院、専門学校や大学が建ち並ぶこの一画に、年間約17万人が訪れる子育て支援施設があります。長岡市が全国に先駆けて手がけた、屋根付きの広場と保育士のいる公園、子育ての駅千秋「てくてく」です。約2ヘクタールの市民公園内にある施設は、屋根付き広場と呼ぶにふさわしい広々とした場所。屋内にも関わらず、まるで外にいるかのように、子どもたちが元気に走り回っています。「雨や雪の日でも、子どもをのびのび遊ばせたい、というお父さん、お母さんのためにつくった場所です」。森民夫長岡市長のビジョンの元、地元の設計事務所とともに設計を手がけたのは、山下秀之教授(54歳)。2009年のオープンから6年以上が経過した今でも、来場者数は変わることなく、1日平均500人以上。絵本の読み聞かせや、花植え、野菜栽培など、子育ての駅の運営に協力してくれるサポーターの登録者数も100人を越えました。「ひいおじいさんからお孫さんまで、4世代御家族がいっぺんに来てくれたこともあるのです。西洋で言えば、教会のようでしょう?」。

人気の高い「サイバーホイール」。楽しみながら平衡感覚を養える。

人気の高い「サイバーホイール」。楽しみながら平衡感覚を養える。

三輪車を走らせるだけの十分なスペースがある。

三輪車を走らせるだけの十分なスペースがある。

絵本コーナーは明るい光が差し込む、居心地のいい空間。

絵本コーナーは明るい光が差し込む、居心地のいい空間。

中央にある吹き抜けスペース。周囲を子どもたちが走り回れるように、回遊性が考えられている。

中央にある吹き抜けスペース。周囲を子どもたちが走り回れるように、回遊性が考えられている。

仕切りのない空間。

日本建築家協会賞、医療福祉建築賞、日本公園緑地協会会長賞、グッドデザイン賞など数々の賞を受賞している「てくてく」。建築におけるこだわりは「たくさんありますが、一つあげるとしたら空間にゆるやかなつながりを持たせたことではないでしょうか」。あたかも外にいるかのように、内と外を視覚的につなげる大きな窓は子どもたちが外で遊んでいても、お母さんが目で追えるように、という狙いがあるそう。施設内には、あえて仕切りをつくらず、丸、三角、四角のカタチをつなげています。「丸、三角、四角は、子どもたちがよく知っているカタチです。丸のスペースは、乳幼児も安心して遊べる場所、三角のスペースは、食事をしたり会話を楽しめる場所、四角のスペースは、運動できる場所。実は丸のスペースは、ミュージカルやコンサートをするときに円形劇場になります」。空間が劇場になることを、当初は想定していなかった山下教授。「園長先生や職員のみなさんのアイデアで、可能性が次々生まれていますね」。

施設のまわりは散歩に最適。園路の先は、信濃川の遊歩道につながっている。

施設のまわりは散歩に最適。園路の先は、信濃川の遊歩道につながっている。

近づいてよく見ると、窓には衝突防止のために「てくてく」の文字がある。

近づいてよく見ると、窓には衝突防止のために「てくてく」の文字がある。

オープン30分前に出勤して、周辺の見回りをするのが西山さんの日課。「朝この辺を歩くと気持ちがいいですよ」

オープン30分前に出勤して、周辺の見回りをするのが西山さんの日課。「朝この辺を歩くと気持ちがいいですよ」

長岡市内の保育園で、副園長を務めた後、てくてくの三代目園長に就任。「まだ手探りですが、毎日充実しています」

長岡市内の保育園で、副園長を務めた後、てくてくの三代目園長に就任。「まだ手探りですが、毎日充実しています」

地域の子どもは、地域が育てる。

三代目園長の西山知美さん(44歳)は、初めて「てくてく」に赴任したときのことを今でも覚えています。「自分がこれまで副園長をしていた保育園とは、あまりにもかけ離れていたのでびっくりしてしまって」。空間の広さ、利用者の多さ、ユニークな北欧の遊具やインテリア。すべて目新しいことばかり。「こんなに大きな施設を、少人数で運営していることにも驚きました」。職員らと一緒に、運営をサポートしてくれているのが、子育ての駅サポーターのみなさんです。「中には設立当初から、サポーターに登録して、てくてくの運営に協力してくださっている方もいて。赴任したてで、右も左も分からなかった私に、いろいろ教えてくださったんです。サポーターさんあっての、てくてくなんだと思います」。地域の子育ては、行政に任せるのではなく、地域の一人ひとりがみんなで協力しあうもの。そんな意識づくりにも「てくてく」は一役買っています。

てくてくがオープンしたのは、子育て支援施設の黎明期。「開業当初から、全国からたくさんの見学者が訪れています」。

てくてくがオープンしたのは、子育て支援施設の黎明期。「開業当初から、全国からたくさんの見学者が訪れています」。

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