田舎で生きる。田舎で働く。

2016/7/20
イナカレッジ事務局 日野正基さん

田舎暮らしのインターン。

田舎で暮らしてみたい。農村生活を体験してみたい。そんな声に応えてくれるのが、Iターン留学にいがたイナカレッジ。公益社団法人が運営する、農村生活の実践型インターンシッププログラムです。中山間地域の山や畑、田んぼが学校。先生は、ムラでの暮らしに精通している匠たち。有機農業を営む農家や、農家レストラン、和紙づくりのプロフェッショナルや、山での暮らしを教えてくれるマタギなど、さまざまな匠のもとで、これまで約40人のインターン生たちが農村生活を体験しています。「都内から来てくれる人もいれば、地方都市からイナカレッジの存在を知って問い合わせをしてくれる人もいますね」。事務局の日野正基さん(28歳)は、イナカレッジの立ち上げ当初から関わり、運営に携わる1人。「集まってくるメンバーの中には、学生もいれば、社会人経験者もいる。みんなそれぞれ個性があって、面白いメンバーばかりですよ」。

イナカレッジが運営するゼミナールの一つ。米づくりの技術を学ぶ「新米塾」。

イナカレッジが運営するゼミナールの一つ。米づくりの技術を学ぶ「新米塾」。

山の匠に教わる、人気の山修行・実践型インターン。山菜採りから狩猟まで山での暮らしを体験できる。

山の匠に教わる、人気の山修行・実践型インターン。山菜採りから狩猟まで山での暮らしを体験できる。

 

「生きる力」をつける場所。

ずっとこの地で生まれ育ち、先祖代々の土地を守り続けている「匠」たちに、インターン生が教わっているのは人間本来の生きる力。「みんな1年間も過ごすと、顔つきも変わり、たくましくなります」ムラの人々の生きる力が分かる象徴的なエピソードがあります。「新潟県中越地震の時に孤立してしまった集落があったんです」。3日間、救援物資が届かない状態が続いても、その集落ではまったく食料に困らなかったそう。一方で、避難所ではあっという間に食料が少なくなり、多くの人が不安な思いを抱えていたのだとか。「自分たちで食べるものを、自分たちでつくる。昔の日本人はみんなやっていたはずなんですけどね」。日野さん自身、山菜とりや田んぼの手伝いで、ムラに足を運ぶこともあります。「一緒に作業をしてみて驚いたのは、ムラの人たちの動きに無駄がないこと。先に僕の方が疲れちゃうくらい」。

積雪は多いときは5mの高さにまで積もる。屋根の雪下ろしも地域の人々と協力しあって行う。

積雪は多いときは5mの高さにまで積もる。屋根の雪下ろしも地域の人々と協力しあって行う。

インターンシップの受け入れ先の一つ、中立山・中原集落には、今でも日本の原風景が残っている。

インターンシップの受け入れ先の一つ、中立山・中原集落には、今でも日本の原風景が残っている。

立ち上げ当初は1ヶ月のプログラムから始まった。「1ヶ月、3ヶ月、半年と少しずつ期間を伸ばして行きました」。

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