移住女子、立ち上がる。

お子さんが生まれた現在も、エネルギッシュに活動している栗原さん。今ではまったく想像もつきませんが、移住したての頃は、家に閉じこもりがちだったそう。「ちょうど引っ越しをした時期が2月だったんです。天気もずっと曇りで、気持ちも鬱々としてしまって」そんな状態から抜け出すために、他の地域から長岡に移住してきた人たちとの交流イベントに参加。同じようにイベントに参加していた「移住女子」たちと意気投合し、イベントを主催していた社団法人の協力のもと、あれよあれよという間に「移住女子」のフリーペーパーを創刊することになりました。中心メンバーは主に都市部から移住してきた女子。雑誌編集の経験者はゼロ。クラウドファンディングによる資金調達から記事の制作まで、すべて自分たちで手探りで行いました。「移住女子っていうモデルケースを見て、こんな生き方もあるんだと思ってもらえるような発信がしたいと思っています」

編集会議は何時間にも及ぶことも。みんなで企画を出し合いながら、誌面をつくっていく。

編集会議は何時間にも及ぶことも。みんなで企画を出し合いながら、誌面をつくっていく。

ご主人と出会ったのも、川口。お世話になった集落の人に感謝を伝えるために「川口きずな館」で式を挙げた。

ご主人と出会ったのも、川口。お世話になった集落の人に感謝を伝えるために「川口きずな館」で式を挙げた。

二人の誓いの言葉と、名前が刻まれたプレートは、今でも「川口きずな館」に大切に飾られている。

二人の誓いの言葉と、名前が刻まれたプレートは、今でも「川口きずな館」に大切に飾られている。

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地元の人が、地元を好きになること。

栗原さんのもう一つの肩書き。それは、NPO法人「思いのほか」の代表です。「長岡って思いのほか、いいね!」そんな声を増やしたい一心で「思いのほか」という団体名を掲げ、30名ほどで活動しています。メンバーは、生産者の方をはじめ、管理栄養士や飲食店経営者など、さまざま。活動内容は、つくり手のストーリーを伝えるイベントや、長岡の食文化・地域の風土からストーリーを組み立てるツアーの企画など、これまでの栗原さんの活動の集大成とも言えるような内容。「まだ気づかれていない、まだ知られていない、まだつながっていない長岡の魅力がたくさんあると思うんです」県外からの「移住女子」だからこそ分かる長岡の魅力を、もっと掘り起こしたい。そう強く語ってくれた栗原さんの腕の中には、昨年生まれたばかりの愛娘の真里(まり)ちゃんがいます。「私は新潟が、長岡が大好きになりました。娘にも、そうあってほしい。地元の人が地元を好きになれることが、いちばんの地域活性だと思うんです」

 

NPO法人「思いのほか」の志

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長岡を好きになる人を増やす!!

「長岡ってこんないいところがあるんだよ」と思わずしゃべりたくなるくらい長岡が好き。そんな人を増やしたいと思っています。もし子どもたちの世代が大人になって、県外で暮らすことになっても、新潟・長岡の魅力を周囲の人に話してくれたら嬉しい。新潟・長岡の“営業マン”を増やしていきたいです。

(NPO法人「思いのほか」代表 栗原里奈)

※この記事は2015年3月に作成されました。

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