まちを知る
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川と生き、山と暮らしてきた人々の息遣いが聞こえる。謎の民謡「天神ばやし」を追って(後編)
新潟県のほぼ中央に位置し、信濃川と魚野川の合流地点に広がる長岡市川口地域。天神ばやしはこの地の祝いの席では欠かすことのできない歌だ。前編では川口地域で取材を行い、この祝い唄が現在どのような場で歌われてきたのか、その現状を探った。そこでわかったことのひとつが、天神ばやしの担い手たちですらこの歌がどこからやってきたのかわからないということだった。人から人、さらに言えば立派な記録などそうそう作って残しよ
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川を挟んで隣町と争う「ケンカ凧あげ」。今町・中之島大凧合戦、4年ぶりの開催準備の舞台裏に密着
初夏の長岡の空に舞うのは、なんと巨大な凧。新潟県長岡市では、毎年6月の第一土曜日から三日にわたって「今町・中之島大凧合戦」というお祭りが開催されます。凧あげをするお祭りは数あれど、この祭りの一風変わっている点は、長岡市の中之島地域と、お隣・見附市の今町地域という、現在では異なる自治体に属するふたつの地域が競う「合戦」であること。地元では初夏の風物詩として親しまれており、合戦当日は市内外から多くの人
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川と生き、山と暮らしてきた人々の息遣いが聞こえる。謎の民謡「天神ばやし」を追って(前編)
新潟県長岡市・川口地域。かつては隣接する小千谷市や魚沼市とともに「北魚沼郡」を形成し、2010年に長岡市に編入されたのちもある種の「飛び地」のような形で、中心部とは違った独自の生活文化を紡いできた地域である。 この地域に、「天神ばやし」という民謡が伝わっている。2014年に長岡市が「地域の宝」と銘打って保全を目指している伝統文化のひとつではあるが、川口以外の地域出身である編集部メンバーも誰ひ