子どもと一緒に、仲間と一緒に!長岡の音楽フェス「米フェス」楽しみ方ガイド
10月6日(土)、7日(日)の二日間、新潟県長岡市で新しい音楽フェス、「長岡米百俵フェス~花火と食と音楽と~2018」(通称・米フェス)が開催されます。様々な音楽や地元のグルメ、そして花火が楽しめ、大人だけでなく子ども連れでも大満足できるイベントもたっぷり。秋の三連休、家族づれでお出かけを考えている方にはオススメのイベントなのです。
出演アーティストもNGT48、BEGIN、平原綾香、渡辺美里など多彩な顔ぶれが揃い、幅広い世代が楽しめる「米フェス」。今回は、あえて「音楽以外」の最新情報盛りだくさんで「米フェス」の楽しみ方をご紹介。チケットを買って楽しみにしている方も、参加を迷っている方も、意外なお得情報に出会えるかも。
小学生以下、無料。
子ども連れに嬉しい音楽フェス
「米百俵フェス」というイベント名を聞いて、長岡市外の方は、いったい何?と思われるかもしれません。「米百俵」とは、戊辰戦争において、幕府軍であった長岡藩が敗れ、戦禍を被り困窮した際に、隣の三根山藩から米百俵を送られた際、深刻な食糧不足だったにも関わらず、それを食べずに売って資金を作り、学校を設立した逸話に基づいた言葉です。目先の空腹よりも未来をつくる子どもや若者たちの教育を優先し、投資したという逸話は、長岡市民に「米百俵の精神」として今も伝えられています。
このイベント名には実は大きな意味があるのだそう。教えてくださったのは、米フェス長岡実行委員会事務局の岩崎歩美さん、米山岳彦さんです。
「米フェスは、幅広い世代の方に音楽を楽しんでいただけるイベントを目指しています。なかでも、実は小学生や中高生の子どもたちにこそ、ぜひ来てほしいですね。なんといっても、小学生は入場無料、中高生もチケットが半額。子どもたちに本物の音楽体験をしてもらいたいという『米百俵の精神』です」(岩崎さん)
小学生以下の入場料が無料とは、なんとも太っ腹。その背景には、「米百俵」の教えの実践があったのですね。実は小学生と幼稚園、二児の親でもある筆者、これはぜひ米フェスを子どもに体験させないと……と思えてきました。
たっぷり遊べる
「あたけるキッズパーク」併設!
しかし、子ども連れで長時間のイベントに行くとなると、困るのは「子どもが途中で飽きてしまうこと」です。
「大丈夫ですよ。コンサートエリアのすぐ隣にここでしかできない体験や遊びが30種近く出展する『あたけるキッズパーク』が開設されます。お子さんを遊ばせながらでも音楽を聴くことができます。ここで遊ぶだけで一日過ごせるかもしれません」(岩崎さん)
「あたける」とは長岡の方言で主に「子どもなどが騒々しく遊んで暴れること」を言います。この場所ではめいっぱい、あたけてOK!という子どもたちへのメッセージがこもったキッズパーク名なのです。
スポーツが楽しめるアクティビティコーナーや、枝豆もぎ体験に稲刈り体験ができる農業体験コーナー、アクセサリーが作れるクラフトコーナーなど、全部で7コーナーがあり、未就学児や小学生が楽しめるブースがいっぱい。
なかでも「子ども夢ランド」では、人がすっぽり中に入る大きさのシャボン玉を作って虹色の世界を楽しんだり(7日のみ)、フェイスペイントでちょっと変身気分を味わったり、非日常の体験ができます。某職業体験施設でも大人気の清涼飲料メーカーも出展。自動販売機の商品入れ替えや補充などを体験できる、ユニークなアクティビティもあります。
もちろん、おむつ交換コーナーや、授乳スペース、ベビーカー置き場にキッズ専用トイレも用意されています。音楽を聴かずにひたすら遊び回る子もいそうな充実度です!
グルメコーナーが充実!
地元の味に舌鼓
音楽フェスでありながら、「食」にも手を抜かないのが「米百俵フェス」。飲食ブースは30店舗近くが出店予定。どの店も新潟ならではの味を取りそろえ、メニューも魅力的で紹介するにもセレクトに迷います。
「市外から来る人たちには、ぜひ米どころ新潟・長岡の味を食べて知ってほしいですし、市内の人には人気店、名店の限定メニューを楽しんでほしいですね。米フェスに来たからには、シンプルに美味しい米が食べたい! という方には、地元のJAがおにぎりを出しますよ。長岡の米の美味しさをぜひ実感してほしいですね」(米山さん)
参加店舗のひとつ「山古志住民会議」の炊きたて山古志産コシヒカリのかぐら南蛮みそ添えは、米好きなら、ぜひ食べてほしいメニュー。棚田の村、山古志の新米に、山古志でしか収穫できない神楽南蛮で作ったピリリと辛いみそは、最強コンビ。
お米ではありませんが、長岡市民のソウルフードとして知られる「フレンド」の「イタリアン」も出店します。ご当地グルメ番組でもたびたび紹介される“ミートソースをかけた焼きそば”、食べたことのない人は、ぜひ一度ご賞味を。やみつきになる味ですよ。
他にも、長岡名物「のっぺ」に「鯨汁」、「長岡醤油赤飯」などの郷土料理、さらには日本海に面した長岡ならではの「のどぐろ炙り丼」、栃尾名物の車麩を使った「車麩のグラタン」など、ご当地食材の料理は期待大。ここではごく一部しか紹介できませんが、ぜひ、ホームページでグルメチェックをしてみてください。
もちろん、日本酒ブースも用意されるそうです! どんなラインナップになるのかは当日のお楽しみなんだとか。とんでもないレア銘柄が現れたりして…?
迫力満点!
真下から開く花火が見られる
そして、3つ目の大きな売りは、なんといっても「長岡花火」が見られること! 毎年8月2日・3日に約100万人を動員する、全国屈指の大花火大会を開催する長岡市。それが音楽を楽しむ会場で見られるというのだから、これ以上の体験はないはずです。「8月の花火大会を楽しんだから今回はいいや…」と思っている方がいたなら、もったいない。今回は、花火好きにとってはかなり貴重な体験ができそうなんです。
「とにかく、花火がめちゃくちゃ近いです。長岡で毎年花火大会を見ている人も、本当に頭上に上がる花火に驚くかもしれないですね」(米山さん)
打上げ場所は、フェス会場となる長岡市営スキー場の第2ペアリフトの終点付近。筆者も取材中、地図を見て「こんな近くで上げるの?」と驚いたほど、観客席から近い場所での打ち上げです。どれだけ迫力満点の花火になるのか……、花火好きならワクワクするはず。
その花火のプログラムは、以下の予定で、時間は約20分間。
オープニング大スターマイン「花火と食と音楽と 」
ベスビアス大スターマイン「東山に咲く華」
復興祈願花火フェニックス
米百俵フェスオリジナル超大型スターマイン「輝き」
出演アーティストでもある平原綾香の代表曲「Jupiter」に合わせて上がる長岡の超名物花火、「フェニックス」がプログラムに入っています。8月の大花火大会では広大な川幅を活かした超ワイドな打ち上げ方で見る者にインパクトを残す「フェニックス」。山の中腹では打ち上げ方も変わるのでしょうが、どんな演出となるのか、非常に楽しみです。クライマックスを飾る花火も大注目。いきものがかりの山下穂尊書き下ろしの米フェステーマソング「輝き」に合わせて、花火が打ちあがります。テーマソングを合唱するのは「米百俵」により設立された学校がルーツである長岡市立阪之上小学校の子どもたち。見ごたえ、聞きごたえある特別な花火となりそうです!
タイムテーブルをチェック!
終了時間は意外と早め。
ここからは、米フェスへの参加方法をご案内します。まずは、米フェスのタイムテーブルをチェックしてみましょう。
両日とも、開場は11時。ステージが始まるのは13時です。
「飲食ブースやキッズパークも11時から始まるところが多いので、早めに到着して、食べたり遊んだりして過ごすこともできますよ。会場にイス席はありませんが、シートエリアでは、持参したレジャーシートを敷いて、ゆったり過ごせます」(米山さん)
トリのBEGIN、渡辺美里のステージはおおよそ19時ごろで、花火が終わるのが20時の予定だそう。終了時間は思っていたより早めです。これは、子どもと一緒に行く人にはありがたいタイムスケジュール。帰宅に多少時間がかかったとしても、市内の人ならそこまで遅くならない時間に帰宅できそうです。
「夏と違って、日の暮れるのが早い秋ですから、19時ともなれば、東山近辺は真っ暗になりますね。花火もきれいに見えるはずです。飲食ブースも19時まで営業している予定ですから、トリのステージ前に食べ物を買っておけば、ゆっくりと食べながら花火を待つこともできますよ」(米山さん)
なるほど、夜のピクニックみたいな楽しみ方もできそうですね。
「夜露も降りるかもしれませんから、寒さ対策をしてご来場ください」(米山さん)
おさえておきたいアクセス方法。
使える交通手段は?
初開催のフェスとなると、気になってしまうのが、アクセスのこと。渋滞で動けずなかなか目的地に着かない……という事態は誰しも避けたいもの。どのような交通手段があるのか、時間はどれくらいかかるのか、調べておきましょう。
まず、長岡駅から会場の東山ファミリーランドまでは、6~7kmの距離があります。現地に一般用の駐車場がないのと、混雑を避けるために自家用車での来場はNGで、シャトルバスやツアーバスの利用が推奨されています。タクシーも利用OKです。
1.長岡駅から「往復シャトルバス」利用
JR長岡駅東口8番バス停から、シャトルバスを利用。往復1500円で、未就学児は無料ですが、小学生以上は乗車料金がかかります。メリットは確実に往復できること。
2.自家用車を「南部工業団地」駐車場にとめ、シャトルバスを利用
JR信越線の宮内駅と前川駅の中間に位置する南部工業団地。ここに自家用車をとめてシャトルバスで往復するという方法もあります。料金は、駐車場と往復のシャトルバス利用も込みで、車1台に乗っている1グループあたり5000円。なので、4人以上のグループで行く場合は、駅からのシャトルバスより安くなります。バスの時間は30分程度。シャトルバスの発着所は、㈱新潟味のれん本舗の駐車場です。(長岡市南陽1-1027-4)。
3.タクシーを利用
長岡駅から東山ファミリーランドまでのタクシー料金は、通常であれば2500円くらい。混雑で時間がかかるときや迂回しなければならない場合は、もう少しかかるかもしれません。
4.自転車・バイクなどの二輪車を利用
現地には、自転車やバイクなど、二輪車用の駐輪場があります。場所は車両チェックゲートのそば、タクシーやツアーバスの乗降所。注意したいのは帰り道です。会場近くは街灯が少なく道が暗めなので、自転車のライトは必須ですよ。
5.徒歩
長岡駅から歩いて行くなら5~6kmという距離。大人の足で片道1時間20分といったところ。それなりの距離ですから、体力ある方のみにおすすめします。ちょっとした遠足ですね。
6.ツアーバス
県外からはツアーバスも各地から出ています。
7.キャンプサイトを利用する
米フェスは実はキャンプもできるフェス。2日間の通しチケットを購入し、2泊3日のキャンプを楽しむのもひとつの方法です。キャンプサイト利用者は、キャンプエリア隣接の駐車場も使用できるメリットも。
なお、シャトルバスは、往路は9時半~13時半、復路は17時半~20時半まで運行しています。お目当てのアーティスト出番が終わって、早めに帰る方もいるでしょう。13時半~17時半はバスの運行がないので、ご注意ください。
入場券とシャトルバス券の買い方
米フェスの入場券と、シャトルバスやパーク&ライドなどの交通チケットは、それぞれ別に購入する必要があります。
まず、フェスの入場券は、長岡市外にお住まいの方は、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの店頭端末機で購入できます。インターネットでも、以下のサイトから購入できます。
チケットぴあ Yahoo!チケット ローソンチケット 楽天チケット ゲットチケット イープラス
長岡市民の方なら発売中の「長岡市民割引チケット」がお得です。インターネットではローソンチケットから購入できますが、インターネットの購入に慣れていない方なら、直接購入するのが簡単です。アオーレ長岡の隣にある「まちなか観光プラザ」で「長岡市民割引チケット」を販売しています。
一方、シャトルバスとパーク&ライドのチケットはチケットぴあのみの取り扱いですが、インターネットでは購入できません。セブン-イレブンの店頭端末機を操作し、トップメニューから「チケットぴあ」を選択してPコードで検索し、発券して購入します。シャトルバスのPコードは122-851。パーク&ライドバス乗車券は122-859です。なお、シャトルバスは往路の出発時間が5つに区切られています。何時の便で行こうか、事前に決めておくと購入時にスムーズです。
米フェス案内、いかがでしたか。音楽も食も花火も楽しめて、幅広い世代に開かれたフェス、米百俵フェスティバル。開催は10月6日、7日ともうすぐです。家族と一緒に、仲間と一緒に、思い出に残る2日間を過ごしに、ぜひお出かけください。
Text : Chiharu Kawauchi
長岡米百俵フェス~花火と食と音楽と~
[日時]2018年10月6日(土)・10月7日(日) 開場11時 開演13時
[場所]新潟県長岡市 東山ファミリーランド
[入場料]大人1日券6800円、2日券12000円/中高生1日券3500円、2日券5000円/小学生以下無料
[HP] http://www.comefes.net/