「楽童かいじゃり」で見出した
地域社会のポテンシャル

「5年後、10年後、もっと地域に根ざした存在になっていたいなと思います。この地域にはユニークな方がたくさんいて、タコ捕り、新潟名物の笹団子、ちまき作りや海藻を使ったエゴ練りなど、みなさんが持っている技術や知恵、文化の継承も子どもたちと一緒にやっていきたいですし、子どもたちはもちろん、集う人たちがつながり合い、喜びを感じられる場になれたらいいですね」(真さん)

子ども時代は兄の背中を追いかけ、魚捕りに夢中だったという真さん。彼の言葉からは、野外保育への情熱と子どもたちひとりひとりへの細やかな愛情が伝わる。

 

週末には、小学生と未就学児を対象にした「週末自然体験 楽童かいじゃり」を引き続き開催中だ。この活動では、真さんと真耶さんが野外保育の現場で培った経験が存分に発揮され、「寺泊でぜひ野外保育を」とふたりが思い描いたイメージが着々と実現されている。

雨の日も雪の日も楽しく自然と触れ合い、発見の機会となる「楽童かいじゃり」。野山の散策、虫捕り、山菜採り、桑の実のつまみ食い、海水浴、海藻の収穫、畑仕事、木工遊び、かまどで火を熾して調理して食べて……。
季節ごとに多彩な活動のごく一部を写真で紹介したい。

ライフジャケットを着て海へ出発!今日はなにをして遊ぼうか。

寺泊に珍しく雪が降り積もった日。剣を作って遊ぶ子どもたち。

 

やっぱり夏は海水浴が欠かせない。海から見えるブルーシートと民家がみんなの基地「かいじゃり」だ。

この地域で年1回行われている「生き物調査」に楽童のみんなも参加。泥の中にドジョウを発見!

 

昼食は庭にあるかまどで調理して、外で一緒に食べる。

五平餅を作って食べた日。「なにかついてるよ」「ん?」

 

網を手に、野の道を分け入って虫捕り。

収穫したジャガイモで味噌汁を作ろう。

 

「ここをこうして……」、ご近所さんの家でちまき作りを習う。

調理はいつも火熾しからスタート。これがけっこう難しい。

 

「楽童」の最後はいつも絵本の読み聞かせ。満ち足りた時間だ。

ご近所さんも招いて共に食事。日本海に沈む大きな夕日の美しさ。

 

今年度後半の「楽童かいじゃり」のスケジュールは下記で、時間はいずれも9:30〜15:00(内容や天候により変動あり)。

11月8日(日)・14日(土)
12月13日(日)・19日(土)
2021年
1月16日(土)・24日(日)
2月14日(日)・20日(土)
3月6日(土)・14日(日)
*同月の活動は同じ内容のため、月2回の参加は不可。

生き方や働き方の見直しが進む中、「こんな暮らしや子育てを夢見てた!」という人もいるかもしれない。
「かいじゃり」では現在、2021年4月に入園する子どもたちを募集中だ。雰囲気を知るために、まずは週末の「楽童」に親子で参加してみては? また、申し込みをすれば平日の保育の見学にも応じてくれる。Facebookでは日々の活動が綴られているので、詳細は下記のウェブサイトを参照し、電話かメールで問い合わせを。

Text: Akiko Matsumaru
Photo: Hirokuni Iketo
(楽童の写真はかいじゃりにお借りしました)

●Information
海辺のこども園かいじゃり
[住所]新潟県長岡市寺泊志戸橋663-2
[電話番号]090-5204-1237(太田真さん)
[E-mail]umibenokodomo@yahoo.co.jp
[URL]https://niigata-web.info/kaijari/
[Facebook]https://www.facebook.com/海辺のこども園かいじゃり-778914895800655/
[ブログ]https://ameblo.jp/poroporopro/(2019年4月までの活動報告を掲載)

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