まちを知る
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川と生き、山と暮らしてきた人々の息遣いが聞こえる。謎の民謡「天神ばやし」を追って(前編)
新潟県長岡市・川口地域。かつては隣接する小千谷市や魚沼市とともに「北魚沼郡」を形成し、2010年に長岡市に編入されたのちもある種の「飛び地」のような形で、中心部とは違った独自の生活文化を紡いできた地域である。 この地域に、「天神ばやし」という民謡が伝わっている。2014年に長岡市が「地域の宝」と銘打って保全を目指している伝統文化のひとつではあるが、川口以外の地域出身である編集部メンバーも誰ひ
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小さくても、僕らの世代でやれることから少しずつ。「小さな山古志楽舎」がつなぐ、地域コミュニティの灯
JR長岡駅から車でおよそ40分、長岡市の南東部に位置する、豊かな自然の残る中山間地域の山古志。2004年の中越地震にて大きな被害を受け、長岡市内に(当時は山古志村であり、長岡市とは別の自治体)全村避難を行った際の仮設住宅の住み分けでも山古志のコミュニティを崩さないよう住民同士でまとまり、小中学校も市内の学校に間借りする形で再開するなど、地域のつながりを大切にしてきたエリアでもあります。 昭和
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SDGsを切り口に地域のポテンシャルを発掘&発信する「てらどまり若者会議〜波音〜」とは?
2021.9.30 東京駅から新幹線で約90分、長岡駅で降りて北西に車を30分ほど走らせると、そこはもう日本海。新鮮なシーフードと海に沈む夕日の美しさで知られる港町、寺泊だ。2006年に長岡市と合併し、2021年9月1日現在の人口は8,767人、3,267世帯から成る。人口減少と少子高齢化はどこの地方でも大きな課題だが、このまちでは、地元っ子と移住者ら若い世代が自発的に集って活性化を進めている。
ひとを知る
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南極観測隊を支える「日本唯一の雪上車メーカー」大原鉄工所。その「雪国愛」「南極愛」を聞いた
JR北長岡駅近くに本社・工場を構える大原鉄工所は、環境事業と車両事業を手がける会社です。車両事業の中核は、国内唯一のメーカーとして生産する「雪上車」。ゲレンデ整備や自衛隊などの雪中活動に活躍するほか、なんと南極地域観測隊にも採用され、内陸トラバース用の大型雪上車「SM100S」や、昭和基地周辺で使用する小型の雪上車を製造してきました。また、それらの雪上車を南極で運用するために毎年社員を南極地域観測
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微生物のチカラで元気な魚を育てる。SDGsにも貢献する長岡技術科学大学の水質改善技術とは?
「SDGs」という言葉は、そろそろ皆さんの耳にも馴染んできたのではないだろうか。国連が設定する、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のこと。2018年から取り組みがスタートし、さまざまな企業や大学が参加している。SDGsには達成すべき17のゴールがあるが、その9番目のゴール(ゴール9)「産業と技術革新の基盤をつくろう」に関する世界的な学術研究拠点、通称「ハブ大
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豊かな自然の中、地域の未来をつなぐ子育てを。海辺の保育所「かいじゃり」の日々
2020/10/30 子どもたちが森や山など屋外で自然環境と触れ合い、主体的に遊びながらそれぞれのペースで学んでいく体験を通して、生きる力や人間性を育む野外保育「森のようちえん」の活動が全国に広がっている。2020年8月現在、「森のようちえん全国ネットワーク連盟」に登録されている団体の数は約240にも上るという。ロケーションもスタイルも実に多種多様だが、長岡市の寺泊地区にも、海辺の地域ならではの