まちを知る
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すべての人に居場所と生きがいを。「UNE」が創出する包摂型コミュニティの新しい風景【後編】
新潟県長岡市栃尾地域の一之貝(いちのかい)。2011年の春、この人口300人ほどの集落に地域活動支援センター「UNEHAUS」を開き、始動したNPO法人UNE(うね)は、誰もが自分らしく安心して生きられる社会の構築を目指し、農業と福祉に軸足を置いた事業に取り組んでいます。 前編では、UNEHAUSの大広間で平日のお昼にオープンする農家レストラン「うねごはん」のレポートと、代表理事の家老洋さん
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バイオ肥料を活用した農業で障害者雇用をオープンに。「夢ガーデン」に見る循環と包摂の未来
SDGs(持続可能な開発目標)という言葉が広く周知されるようになり、企業や自治体もそれぞれの取り組みに着手する中、2021年に内閣府が公募した「地域バイオコミュニティ」に認定された新潟県長岡市でも、企業や大学などと連携し、再生可能な循環型社会を目指そうという機運が高まっています。 長岡市の栃尾エリアにある「夢ガーデン」は、下水汚泥を微生物の力によって発酵分解した肥料やそれを使って育てた山菜・
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発酵を「自分で考える」手がかりに。「地域とつながる」長岡農業高校の発酵・醸造実習
2021.10.28 新潟県立長岡農業高校には、「発酵・醸造」をテーマにしたユニークな授業がある。16もの酒蔵が立地する長岡市らしく、地元企業や農家の協力を仰ぎながら、生徒たちは日本酒、ワイン、味噌、醤油といった発酵食品の作り方を実践で学んでいく。今回は生徒たちが収穫したぶどうでワインの仕込み実習を行うというので、その模様を取材すべくお邪魔した。 高校三年生による はじめ
ひとを知る
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幻の果物「ポポー」を里山保全の鍵に!地域の宝を未来へつなぐ、シニアたちの挑戦
日本の原風景ともいえる里山が広がる新潟県長岡市・三島エリア。まちを占める森林の面積は実に6割を超え、様々な樹木が生い茂っている。自然環境が良い証であるホタルが多数生息し、四季の山野草であふれ、清冽な湧き水も流れる豊かな地だ。しかし、現在は山を整備する人手が減ったことから荒廃が進み、環境の保全が深刻なテーマとなっている。 そんな“地域の宝”である美しい山々に親しみを感じてもらいたいと、里山をテ
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すべての人に居場所と生きがいを。「UNE」が創出する包摂型コミュニティの新しい風景【前編】
長引くコロナ禍と戦争、生活を直撃する物価高など、気分が沈みがちで希望が見出しにくい昨今。助けを必要とする人も急増する中、それぞれに国と自治体の支援がくまなく行き渡ることが理想ではありますが、そこに辿り着けない、セーフティネットからこぼれ落ちてしまう人たちもいます。その存在をいち早く発見して救い上げ、行政と連携してしっかり支えていくために、地域の中での細やかな目配り・心配りは欠かせません。 新
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作業は半日で終了、若者も続々参入!「大口れんこん」農家の豊かな働き方
2021/4/18 長岡市には、神楽南蛮や枝豆といった特色豊かな農産品がある。市内の大口地区で生産されている「大口れんこん」もその一つ。シャキシャキとした歯ざわりが自慢のブランド野菜だ。ほとんどが新潟県内のみで消費されているのにもかかわらず、年間売り上げはおよそ5億円。長岡市内で生産される野菜のなかでも、ダントツの売り上げを誇っている。 日本の農業全体が高齢化や後継者不足に苦しむなか、大口