まちを知る
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場をひらき、共有する。空き家リノベーションでまちの風景を変える「かきがわ不動産」
新潟県長岡市の中心市街地を縫うように流れ、信濃川に注ぐ「柿川」。江戸時代は河川水運を担う「長岡船道(ふなどう)」が貨物の積み替えを行う船継地として繁栄し、沿岸には船着場や倉庫が軒を連ねて賑わう商業活動の拠点でした。現在は、川沿いの桜並木がお花見スポットとして親しまれ、毎年8月1日には、1945年同日の長岡空襲で亡くなった方に捧げる灯籠流しが行われる川としても知られています。 長岡市民の生活と
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すべての人に居場所と生きがいを。「UNE」が創出する包摂型コミュニティの新しい風景【後編】
新潟県長岡市栃尾地域の一之貝(いちのかい)。2011年の春、この人口300人ほどの集落に地域活動支援センター「UNEHAUS」を開き、始動したNPO法人UNE(うね)は、誰もが自分らしく安心して生きられる社会の構築を目指し、農業と福祉に軸足を置いた事業に取り組んでいます。 前編では、UNEHAUSの大広間で平日のお昼にオープンする農家レストラン「うねごはん」のレポートと、代表理事の家老洋さん
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市民が集う拠点「アオーレ長岡」10周年! 縁の下で支えてきた裏方さんに密着【前編】
新潟県長岡市のシティホールプラザ「アオーレ長岡」がオープン10周年を迎えました。市民に「アオーレ」として親しまれているこの場所は、5000人収容可能なアリーナ、屋根付きの広場、4つの市民交流ホール、市役所や議場などが一体となった複合施設として2012年4月1日にオープン以降、様々な催しで華々しく賑わうと同時に、市民が何気なく集い語らう生活の場としても定着してきました。この10年の歳月を支えてきたの
ひとを知る
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生きづらさに共鳴し、不登校の悩みを分かち合う。水沢祐里さんの「つながりサロン」が結ぶもの
日常が一変したコロナ禍、終わらない戦争、政治や経済の不透明な先行き、物価高に増税など、あらゆる不安が蔓延しているこのごろ。社会に漂う不穏な空気や大人が抱えるストレスを敏感に察知してバランスを崩し、明確な原因がなくても、心身の不調や居心地の悪さから通学が困難となる子どもたちが増えています。 2021年度に学校を30日以上欠席した、いわゆる不登校の小中学生は24万4940人(出典:2022年10
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中山間地に移住して15年。震災復興に伴走したハンドメイド作家・わきたたえこさんの「地域に生きる」手仕事
新潟県長岡市の南東部に位置する川口(旧川口町)は、信濃川と魚野川が合流する河川水運の拠点として、また三国街道の宿場町として繁栄した歴史のある地域です。この地を2004年10月23日に襲った中越地震は震度7を記録し、甚大な被害をもたらしました。これをきっかけに長く住んだ土地を離れる人もおり、少子高齢化の傾向もあって地域人口は減少を続けています。 震災後、愛知県一宮市から西川口に単身で移住したわきた
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幻の果物「ポポー」を里山保全の鍵に!地域の宝を未来へつなぐ、シニアたちの挑戦
日本の原風景ともいえる里山が広がる新潟県長岡市・三島エリア。まちを占める森林の面積は実に6割を超え、様々な樹木が生い茂っている。自然環境が良い証であるホタルが多数生息し、四季の山野草であふれ、清冽な湧き水も流れる豊かな地だ。しかし、現在は山を整備する人手が減ったことから荒廃が進み、環境の保全が深刻なテーマとなっている。 そんな“地域の宝”である美しい山々に親しみを感じてもらいたいと、里山をテ