まちを知る
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「発酵・醸造のまち」の知見がこの先の社会をリードする⁉︎「長岡バイオエコノミー・シンポジウム2022」報告
2022年2月24日、新潟県長岡市のアオーレ長岡にて「バイオエコノミー・シンポジウム2022」が開催されました。バイオエコノミーとは、再生可能な生物資源(バイオマス)やバイオテクノロジーを活用しながら、経済成長を目指す考え方のことです。現在、エネルギー源として大量に使われている石油や石炭は限りある化石資源であり、使い続ければいずれは枯渇するものです。また、こうした化石資源を燃焼することで発生する二
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“大水害時代”とどう向き合う? 国内最長「信濃川」の治水対策に迫ってみた ※防災情報サイトのリスト付き
2021.8.27 ここ数年、全国各地で大雨による大規模な洪水や土砂災害などが発生しています。特に毎年7~10月は、梅雨前線や台風の発達に伴う大規模な水害が起こる危険性が高い時季。今年も静岡県熱海市をはじめとした地域で豪雨が続いたことによって土砂崩れが起こり、死者や行方不明者が出る甚大な被害をもたらしました。「自分のまちの河川も危ないのでは!?」と心配になった方も多いかもしれません。 とこ
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サステナブルで効率的、キャビアもとれる農業!? 日本最大級のアクアポニックス農場が長岡にある理由
2021.8.11 アクアポニックスという言葉をご存知だろうか。これは、水産養殖の「アクアカルチャー(Aquaculture)」と、水耕栽培の「ハイドロポニックス(Hydroponics)」を掛け合わせた言葉。「なんだか難しそう」という声が聞こえてきそうだが、仕組みはいたってシンプル。ひとことで言うならば、養殖している魚の糞を肥料にして植物を育てるという農業の形態だ。 日本ではまだあまり浸透し
ひとを知る
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南極観測隊を支える「日本唯一の雪上車メーカー」大原鉄工所。その「雪国愛」「南極愛」を聞いた
JR北長岡駅近くに本社・工場を構える大原鉄工所は、環境事業と車両事業を手がける会社です。車両事業の中核は、国内唯一のメーカーとして生産する「雪上車」。ゲレンデ整備や自衛隊などの雪中活動に活躍するほか、なんと南極地域観測隊にも採用され、内陸トラバース用の大型雪上車「SM100S」や、昭和基地周辺で使用する小型の雪上車を製造してきました。また、それらの雪上車を南極で運用するために毎年社員を南極地域観測
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微生物のチカラで元気な魚を育てる。SDGsにも貢献する長岡技術科学大学の水質改善技術とは?
「SDGs」という言葉は、そろそろ皆さんの耳にも馴染んできたのではないだろうか。国連が設定する、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のこと。2018年から取り組みがスタートし、さまざまな企業や大学が参加している。SDGsには達成すべき17のゴールがあるが、その9番目のゴール(ゴール9)「産業と技術革新の基盤をつくろう」に関する世界的な学術研究拠点、通称「ハブ大
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雪国で生まれた夢の乗り物!「世界最小の雪上車」キューボードの実力を体験
2020/6/18 新潟県長岡市は全国で有数の豪雪地帯だ。中山間地域では積雪量が2~3mにもなり、市街地でも背丈を超す積雪となる年がしばしばある。雪化粧をまとった山や木々は美しく見惚れるが、冬季の移動は困難も多く、毎年住民を悩ませる。雪の降らない和歌山県に生まれ、長岡技術科学大学へ入学し、長岡市へ移り住んだ寺嶋瑞仁さんもその1人だ。彼は雪に苦労した経験と熱中していたロボット開発の経験を活かし、雪
ものを知る
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下請け工場が世界オンリーワン企業へ! 米粉ブームをリードする「水冷&アルファ化製粉機」の革命
いま、熱い注目を集めている「米粉」。世界的な小麦高騰を受けて代替品として需要が高まっているだけでなく、グルテンフリーなので小麦アレルギーの人にも安心と、家計にも体にもいいことづくめ。パンやお菓子、麺などの材料に使用したときの独特のモチモチ食感も人気です。米粉パンや米粉麺専門店が続々誕生していますが、この一大米粉ブームを陰ながら支えているのが、米を粉にする製粉機です。 実は、新潟県長岡市には、
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世界シェアNo.1の品質、誰もが働きやすい制度設計。進化を続ける100年企業・鈴民精密工業所
かつて、衣類を作る縫製の工程においては、「糸切り作業」に膨大な時間をとられていました。これを効率化すべく世界各国のメーカーが開発に挑んだものの、どこも実現できなかった「自動糸切り」。それを実現したのが長岡の会社だったことをご存じでしょうか。長岡市寺泊に本社・工場を構える「鈴民精密工業所」(以下、鈴民)が、工業用ミシンのトップブランド JUKIと共同で、昭和46年に開発したものだったのです。
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スピードメーターの名門「日本精機」の新製品は…CO₂測定器!? 変わる時代と、変わらぬ技術への誇りを聞いた
2021.10.4 新型コロナウイルスの流行から一年半。感染症予防の対策として、こまめな換気が今や必須とされています。しかし、暑さ寒さの厳しい季節は室内を密閉しがちですし、定期的に換気をしていても、室内の人数によって空気環境はすぐに変わるもの。厚生労働省は、二酸化炭素濃度1000ppm以下を、換気が良好にされている状態の目安としてあげていますが、目に見えない二酸化炭素濃度について、人の感覚で判断